Thinking Time
歌うための脳内変換
歌を歌おう!と思った時、どうやって歌を覚えていますか?
きっと、いいなと思う曲を聞いて、聞いて、聞きまくって一緒に口ずさんだりして覚えてる人が多いと思います。
もちろんそれでも良いのですがもしその曲を本当に理解したいのでしたら、聴覚だけでは足りないように思います。
しかし、どうしても聴覚優位になるのが音楽です。
耳ばかり使わず音符や歌詞を追う視覚、
リズムを取る運動感覚(触覚)
これらにも手伝わせてあげると曲の理解が深まります。
日々、ボイストレーナーとしてお仕事をしていると、
聞いたこともない、知らない曲にたくさん出会えます。
歌は毎日のように誰かによって作られ発表されていて、
世界中のそのすべてをジャンルの垣根を超えて追うのは困難です。
過去にも無数の音楽がありますしね。それすべてを知るのも難しい。
聞いたことのない曲を即時レッスンするには、その曲を瞬時に理解する必要があります。
それには、もちろん1度聴いた上で他の感覚に置き換えたり、手伝わせたりして
自分がその歌から何を感じるか(好きか嫌いかではなく)、第一印象を大事にします。
そしてそれを忌憚なく生徒さんに伝え、生徒さんの現状の考えも聞きます。
(考えは変化するので決めつけはしません)
大抵は、
「そんなこと(視点から)は考えたことがなかった!」と嬉しそうにされ、
その上で「どう歌いたいか」を汲み取ってレッスンを進めています。
そのとき、その課題曲はその人のものとなるのです。
そんな難しいことは考えないで、ただ声だして歌いたいんですけど・・・
という方もいらっしゃいますが、このタイプの方は長続きしないように感じます。
歌う、に飽きちゃうのです。
何も考えないというのはただの作業です。
単純作業もやりがいやその先が見えない限りは苦痛な行動に過ぎません。
わたしはイチ音楽家として歌が嫌いになって欲しくないので、
これは正直かなり面倒なのですが(笑)、頑張って考えてもらってます。
最初は拙くても言葉が上手くでなくても、大丈夫。
自分だけの感覚を大事に、を続けていると音楽が自分自身を肯定してくれて、
音楽を楽しんで音楽と一緒に生きることができます。
そうなった時、音楽が歌が、レッスンが、やりだした時とは違う言葉に変換、されてるのを感じられると思います。
好き以上のものに、きっと。
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